遺産分割協議書

 相続が始まれば、相続財産が分けられることになります。

 【 相続財産の分け方 】
 法律に定められた割合(法定相続分)で分ける場合
 遺言書がある場合に遺言書に書かれている内容で分ける場合
 法定相続分でもなく遺言書の内容でもない分け方をする場合

 遺言書がない場合、名義変更などの手続きや、将来のトラブルを予防するために相続財産の分け方を書面で残しておく必要があります。

 この書面が「遺産分割協議書」です。

 遺産分割協議書を作るには、誰が何をどれだけ相続するかを話し合う必要があります。

 相続人全員が集ってその場で署名押印をしてもらわなければいけないわけではありません。(遠方にお住いの相続人の方がいる場合は、とても難しいと思います。)この場合は、郵送で行うことも可能です。
 ※ただし、全員が集まって話し合いをして、署名押印をすることが一番トラブルになりません。

 遺産分割協議をする場合、一番大切なことは、「誰とどの財産を分けるのか」を正確に整理をしなければいけません。
 そのためには、財産の調査をして戸籍を調査していかなければいけません。この時もし、戸籍の調査が不十分なために後から相続権を持った人が現れるということも十分予測されることです。そのような状況になった場合は、遺産分割協議のやり直しをしなければいけなくなることもあります。
では、分けた財産はどうなるのか?については、「返す」ことになります。
ただし、使っていたり処分していたりして返せないことがあります。この場合は、お金を支払って解決するということになります。
 このように、将来のトラブルを防止してしっかりとした遺産の整理をしていくためにも、正式な手順の上で遺産分割協議書の作成が必要になります。
 また、他にも手続きの面で必要な理由もありますので、次をご覧ください。

遺産分割協議書が必要な理由

 【 遺産分割協議書が必要な理由 】

 名義を変更するため
 話し合いの内容を証明するため
 将来のトラブル発生を防止するため

 遺産分割協議書がなければ、名義の変更はできず、将来にトラブルになることもあるので作っておく必要があります。

 名義変更をする必要のある財産は、具体的に次のようなものがあります。

 ・不動産(土地や家屋)
 ・自動車(軽自動車・普通自動車の別なし)
 ・預金口座
 ・株
 ・その他、被相続人の名前で登録などされている財産

 遺産分割協議書の内容によって、名義を変更できない財産が出てしまったなどトラブルになることもあるので、相続人同士で遺産分割協議書を作成する場合は十分に注意をしてくださいね。

不動産評価に納得がいかない場合は?

 遺産分割の際に、次のような内容で分割に納得がいかない、きちっとしたいという方には、不動産鑑定士のご紹介も可能です。

 遺産分割の基礎となる相続不動産の価格に納得がいかない場合
  価格が低いと思っていたにも関わらず高い価格だった。
  価格が高いと思っていたにも関わらず低い価格だった。
 
 これらの他にも、不動産に関する評価に満足がいかない場合